目視検査をAI検査へ置き換える際の注意点

目視検査からAI検査へ切り替える際、3点ほど注意事項があります

1.画像に写っていないものはAIだとしても検査できない(画像を人間の目に近づけるのが重要)
どんなにAIに沢山教え込んでも、画像上で見えていない欠陥(特徴)は検出することができません

2.AIへの教え方が悪いと、検出精度が落ちる(教える量より質が重要)
新人の検査員に実際の製品を見せながら検査基準を教えるように、AIも画像内のどこがNGで、どこがOKなのか、何を持ってOK/NG判定をしているのか一つ一つ丁寧に教えてあげる必要があります
ここでOK/NGの判断基準を曖昧なまま教えてしまうと、人もAIも検出精度が落ちてしまいます

3.AIが見ている特徴は色や形であり、大きさではない(最終判定は人間が設けた閾値を使うことで目視検査を再現)
ここは人と大きく異なる点ですが、AIは欠陥の色や形などの特徴を覚え、それと似たものを検出します
目視検査で我々人間が無意識に行っていることが、

①欠陥の色や形などの特徴を見つける(欠陥の特徴はNGサンプルと照合)
②見つけた特徴の大きさが規格(限度見本)に適合しているのかを確認し、OK/NG判定

上記の作業を画像検査(MENOU)で再現する場合、

①欠陥の色や形などの特徴をAIに学習させ、特徴を検出させる
②AIが見つけた特徴が人間が設定した閾値(ルールベース)に適合しているのかを自動でOK/NG判定

つまり、AIだけでは目視検査を再現するのが難しいが、ルールベースと組み合わせることで、人間の検査基準にのっとった検査を再現できます

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