MENOUの外観検査では、カメラで撮影した画像を使って検査を行います。この時、検出したいものが画像に映っていないと、いくらAIでも検出することはできません。そのため、撮像時には適切な照明を選ぶことが非常に重要です。ここでは、照明の種類とその特徴についてご紹介します。
照明の種類と特徴
照明には下表のような種類があります。
照明の種類 | 形状・構造 | 光の照射方法 | 主な特徴 | 適している検査対象・用途 |
---|---|---|---|---|
リング照明 | 円環状 | カメラ周囲から照射 | • ドーム効果と正反射効果を併せ持つが特定の不良を検出するのに弱い • 照射角度の調整が可能 |
• 全体的に見たいとき |
ローアングルリング照明 | 円環状 | ワークの近くから照射 | ・ワークの横から照射 ・表面の凹凸がよく見える |
・平たい面のキズやダコン |
ドーム照明 | ドーム(半球)状 | 全方向から照射 | • 非常に均一な照明が可能 • 影ができにくい • 乱反射を抑制 |
• 光沢のある物体 • ハレーションを避けたいとき |
バー照明 | 細長い直線状 | 一方向からの直線的な照射 | • 一方向からの強い照射 • コンパクトな設置が可能、アレンジしやすい |
• 方向性のある欠陥 |
同軸落射照明 | ハーフミラーを使用 | カメラと同軸上から照射 | • 垂直に照射と撮影が可能 • 正反射光を利用 • 高いコントラスト |
• 鏡面のような平面 • 微細な表面の傷 • 平面上の異物 |
バックライト照明 | 平面状 | 検査物の裏側から照射 | • 透過光を利用 • エッジを強調 • 高いコントラスト |
• 寸法測定 • 液面検査 • 透明/半透明物体の検査 |
光の反射
照明の当て方によってカメラで得られる光が変わります。どのように反射(透過)した光かによって見え方が変わるため、見たい画像が得られるよう光を調整しましょう。※人の見え方に近づけることが大切です!