異常領域検出モデルV2の使い方

異常領域検出タスクに新しいモデルが追加されましたので、ご紹介させていただきます。

異常領域検出タスクとは

異常領域検出タスクは、正常画像のみを学習、その結果から未知の異常領域を検出するタスクです。「教師なし学習」や「良品学習」と呼ばれる手法です。

使用方法

異常領域検出タスクを選択して、トレーニング画面で検出モデルにV2を選択すると新しいモデルになります。モデルを選択して学習を行うと、検査で使用できます。
V1は従来のモデルです。

異常領域検出モデルV1と比較したV2の特徴

  • 検出精度の向上、誤検出の低減
  • 解析速度の向上
  • ファイルサイズ、VRAM使用量の削減
  • 学習方法はV1と異なり、エポックを繰り返す方式

V1とV2は異なるアルゴリズムを使用しているため一概には言えませんが、多くの場合はV2の方が精度が高くなるため、V2の使用をお勧めいたします。V1は互換性のために残してあります。

検出モデルV1、V2を切り替える際の挙動について

検出モデルの選択を切り替えると、それに合わせて学習履歴も切り替わるようになっています。
例えば、V2からV1に切り替えたとき、学習履歴にV1がある場合はその履歴に切り替わります。

また、切り替えた先のモデルに対応する学習履歴がない場合、どの学習履歴も採用されていない状態(緑のチェックが付いていない状態)になります。
採用されている学習履歴がない状態だとランタイム評価などが行えませんので、選択したモデルで学習を行ってください。

検査例

消しゴムについた針金を検出しています。

解析領域を指定する場合

異常領域検出を使用する際に、前処理として領域検出でワーク位置を検出して解析領域を指定する場合があると思います。
その場合に、解析領域のモードを「自動」にするとAIへの入力画像のサイズがばらつくため、うまく学習できず教師画像で誤検出が発生する場合があります。
モードを「自動」から「固定」に変更して再学習していただくと、誤検出が改善する可能性が高いので、ぜひお試しください。


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