MENOU-RN 解析漏れについて

MENOU-RNの「解析漏れ」という現象について説明します。

解析漏れとは、検査実行中に使える解析器の数が不足するため、検査が開始されても解析ができなくなる現象のことを言います。

解析漏れが起こる要因

さきほど、解析漏れは「解析器の数が不足するため」と説明しました。
解析器とは、解析に必要なソフトウェア上の概念的なもので複数個設定することができます。
解析を開始すると1個使われ、完了すると使用中の解析器は解放されます。

例えば、解析器の数が1個の場合で考えます。
解析1が開始されると解析器は1個使われます。その間、解析器の数は残り0個です。
解析1が完了すると、使用中の解析器は解放され、残り1個になります。
次の解析2が開始されると、この解析器がまた使われます。

では解析2が完了しないうちに、解析3が開始されるとどうなるでしょうか。
解析器は解析2に使われているので、解析3は使える解析器がありません。
解析器の数が不足するので、解析3の解析は実行されず、ここで解析漏れが発生します。

解析漏れ発生時の状態

解析漏れが発生すると、以下のようなエラーダイアログ画面が表示され、ダイアログ画面が出ている時も、裏で検査は続行されています。

また、「システムエラー出力」設定を有効にしておくと、解析漏れ発生したタイミングでシステムエラー信号が出力されます。
システムエラー出力については、MENOU-RN 出力設定の項目についてを参照してください。

対応策

解析漏れを防止する対応策は大きく2つあります。

  1. 解析インターバル時間を長くする。
    検査と検査の時間間隔を長めに設定することで、解析中に次の解析が始まるという現象を防ぐことができます。

  1. 解析器ロード数を増やす。
    解析器ロード数とは、使用できる解析器の数を示しており、解析設定画面から設定できます。
    解析器の数が複数個あると、解析中に次の解析が始まったとしても、使用できる解析器の数に余力が増えるので、解析漏れが起きにくくなります。
    ※ただし解析器の数を増やすと、GPUメモリを多く必要としたり、解析が並行して処理されるため、負荷が上がります。そのため、まずはインターバル間隔を長くしたり、解析時間そのものを高速化できないか、など見直しすることをお勧めします。

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