自動撮像/解析設定切替機能~PLC機器編~

Menou-RNVer1.13.306バージョンのリリース と伴い、外部機器を用いた自動撮像/解析設定切替機能をリリースしました。
今回この機能についてご紹介いたします。

機能説明

本機能は、外部IO機器から指示をもらい、検査時使用する撮像デバイスやモデルファイルなどの検査パラメーターを動的に切り替える機能です。

切り替え可能な検査パラメーター

シングル(マルチ)カメラモードにおいて、本機能で下記の四項目を動的に切り替えることが可能です。

  • 撮像デバイス
  • 撮像デバイスの設定ファイル
  • モデルファイル
  • 解析ロード数

対応外部機器

現時点では、外部機器はPLC機器のみとなっています。

  • OmronPLC
  • 三菱電機PLC
  • キーエンスPLC

設定手順

本機能をご利用する際、以下の手順で設定していただく必要があります。
今回は三菱電機PLCを例をさせていただきます。

1. 設定項目を有効にする

Menou-RNアプリ起動し、左側のimage設定編集をクリックし、
表示された編集画面にimage項目を有効にしてください。

2.アドレス番地を設定する

設定項目が有効にし、外部機器機種に応じて多少設定内容が異なりますが、基本は赤枠のアドレスのみ設定必要があります。


※「エリア種別」と「データ種類」に関しては設定不要です。「エリア種別」は外部機器機種に応じて異なる内容が表示されます。

3.切替の詳細設定[1]

image
上の図のように設定項目が有効にすると、右側に「設定編集」のボタンが表示され、クリックすると新しい画面が表示され、切替の詳細設定を行います。

3.1 画面説明

切替の詳細設定画面は以下となります。画面にある各部品について説明いたします。

番号 項目名 説明
カメラモード選択 シングル・マルチカメラモードを選択し、それぞれのモードに応じた設定を行います。初期値:シングルカメラ
各設定項目の候補一覧 アプリ起動時の実環境に応じた各設定の候補一覧または設定を新規します。
設定済み項目一覧・編集 ②によって項目新規時または既存の項目の一覧表示、または編集・削除を行います。
閉じる 設定編集完了時、ボタンをクリックすると画面を閉じます。

3.2 設定手順

3.2.1 カメラモード選択

カメラモードを選択してください。
image

3.2.2 新規追加

①:実環境に応じて、デバイスリストデバイス設定ファイルリストモデルファイルリスト解析ロード数候補リストから該当項目を選択してください。
②:上記の設定内容にPLC割り当て値に数値を入力してください。
③:表示名の設定枠はオプション項目です。区別しやすいために内容を入力してください。
④:新規追加ボタンをクリックし、一つ項目が新規完了です。

動画は以下となります。
cfTbkjBjnC

3.2.3 設定完了後画面を閉じる

設定が完了後、画面の右下の「閉じる」ボタンをクリックし、設定完了となります。

Menou-RNアプリの実機動作画面

「自動撮像/解析設定切替」機能が有効時のみ、下記動画のようにアプリの左側に、リアルタイム評価パネルが表示されます。
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Q&A

Q:ランタイム時に、設定ファイルの切り替え完了したタイミングを外部機器に通知たい場合、どうしたらいいですか。
A:Menou-RNアプリには、「システム起動中」imageという出力信号があり、その信号を利用することで、毎回設定ファイル切り替え完了後に信号出力し、外部機器に通知できると考えられます。

Q:PLC機器以外の外部機器を選択した場合、「自動撮像/解析設定切替」入力項目が表示されないのはなぜですか。
A:現時点、本機能はPLC機器のみ対応していまして、今後はDIOでも対応できるよう考えております。

Q:切替の詳細設定時、必ずシングルカメラ・マルチカメラ両方設定しないいけないですか。
A:いいえ。実際の環境に応じて、片方設定しても大丈夫です。

Q:切替の詳細設定時、項目の正確性チェック機能はありますか、またはその基準は何ですか。
A:はい。正確性チェック機能はあります。基準は、シングル・マルチカメラモードと少し異なります。シングルカメラモードの場合は、同じ「PLC割り当て値」数値に対する設定は一つ項目のみとなります。マルチカメラモードの場合は、実際使用されているカメラデバイスが、すべての「PLC割り当て値」パータンに設定されていること。

Q:間違っている項目はどうやって判別しますか。
A:間違っている項目があれば、一覧画面にて該当項目は赤い背景色で表示され、尚且つ黄色枠で間違っている箇所を表示するようにしています。下記の図は、シングルカメラモードで、同じ「PLC割り当て値」に複数の設定が存在した時の画面です。

Q:Menou-RNアプリのメイン画面で、モデルファイルやカメラデバイスリストを変更した場合、どうしたらいいですか。
A:モデルファイルやカメラデバイスリストを変更した場合は、下記図のように設定再確認のメッセージが提示されます。あらためて切替の詳細設定画面を開き、確認してください。
image

Q:Menou-RNアプリのメイン画面のモデルファイルやカメラデバイスの設定とこの機能の優先順位はどうなりますか。
A:「自動撮像/解析設定切替」が有効時、設定手順3に事前設定した項目に準じます。無効時はアプリのメイン画面の設定項目に準じます。

Q:ランタイム時、事前設定した項目に該当しない場合は、エラー提示方法はありますか。
A:下記図のように、エラーメッセージが提示されます。

また、image出力を有効した場合、システムエラー信号が同時に出力されます。
実際のインライン環境においては、「システムエラー」信号を有効にするのはおすすめです。


  1. 外部機器のアドレス番地に格納されている値に応じて動的に自動撮像/解析設定切替られるため、事前にこの表を用意する必要があります。ここからは、 ↩︎

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お世話になります。
モデルファイルの切り替えを検討していますが、DIOでの切り替えになるのでしょうか。それともイーサネットでの切り替えになるのでしょうか?
モデルファイル切り替えの動作について詳細教えて頂ければ助かります。

お世話になっております。
ご質問ありがとうございます。
本機能については、現在連動可能な外部機器はPLCのみと対象させていただきます。
PLCとの通信はイーサネット経由です。

DIOでの切り替えはまだ未対応ですが、今後のバージョンアップに対応する予定です。

最後にご参考までですが、弊社のアプリで対応済みの外部機器については下記のリンクにご覧ください。
接続可能な外部IO機器一覧

お世話になります。
Baslerのカメラを使用した検討をしているのですが、
こちらの機能を使用することで、
PLC側からの信号でBasler側の設定を呼び出すことも可能でしょうか?

kant様、お世話になっております。
ご質問ありがとうございます。
Baslerカメラの設定切替については、
本機能で対応できると考えております。

手順としては、
①PylonViewerソフトを使用し、必要なBalserカメラの設定パターンを設定していただき、*pfsファイルとして保存しておいてください。
②弊社のMenou-RNアプリを起動し、左側の「撮像設定」の設定歯車ボタンをクリックし、カメラ設定を行います。
③下記の図のように、「画像取り込み設定」項目の赤枠に「撮像設定」に新規追加をしてください。


④新規追加した設定ファイルに対し、「設定編集」ボタンをクリックし、カメラの設定編集を行います。
⑤Balserカメラの設定編集画面には、*pfsファイルパスを指定してください。
※状況に合わせて、事前のPylonViewerで用意したファイル数分でBalserカメラの撮像設定を追加してください。
⑥ 本マニュアルに記載した、「切替の詳細設定」画面にて、 PLCの値と撮像デバイスの設定ファイルの紐付け設定を行ってください。

Balserカメラの設定に関する③、④、⑤の手順について、
こちらのBasler社カメラの設定を保存・復元する記事もありますが、ご参照ください。

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